「愛の殉教者の平和-聖コルベ神父の生き方を通して平和を考える」


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 豊多摩南宣教協力体では、今年は平和旬間にちなむテーマで講演会を実施しました。会場の関町教会聖堂には、猛暑にもかかわらず約110名が集まりました。
 講師は、コンベンツアル聖フランシスコ修道会の山口雅稔神父様。同会の関町修道院・修練院・志願院の院長を務めておられます(1971年生まれの44歳)。コルベ神父について、その殉教の日である8月14日にお話しできることは大変な喜びと語られました。前半ではコルベ神父の生い立ち、後半ではその霊性を紹介するという、同じ修道会の霊性を生きられている若い神父様のお話は温かく、力みなぎるものでした。最後の質疑応答、感想発表でも参加者の手が次々とあがり、活気あふれる分かち合いとなりました。

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 コルベ神父が大事にしたこと、それは第一に「へりくだり」であったという指摘は印象的でした。コルベ神父にとっての平和はアッジシのフランシスコの平和、それはキリストの平和にほかならず、この平和をつくりだす源は「へりくだり」にある。その精神に生きたコルベ神父は、ナチス・ドイツのポーランド侵攻という情勢下に逮捕され、収容所に送られて最後に身代わりの死を引き受けられた――その歩みをコルベ神父の祈りと宣教の人生の中に見つめるとき、平和の霊性を考えるための深い示唆が得られるように思います。