日曜版「歴史の小道」第3回

5月15日、3回目となる日曜版「歴史の小道」が開かれました。
今回のテーマは、「トマス西、ジュリアン中浦、ペトロ岐部~徳川時代の殉教者たち 2」。江戸時代の殉教についてでしたが、それに先立つ天正年間の遣欧少年使節からお話は始まりました。
彼ら4人がイエズス会のヴァリニャーノに率いられ長崎から船出してから帰国するのまでの8年間に、日本は布教を許した織田信長からバテレン追放令を下した豊臣秀吉の時代へと、キリスト教をとりまく環境が大きく様変わりしていたのでした。
その中でも、ただひとり発熱のため教皇への公式の謁見式に参加できず、非公式に謁見を許されたジュリアン中浦が、烈しい拷問を受けてもなお信仰を棄てず「この大きな苦しみは神の愛のため」ということばを遺して殉教、2008年にペトロ岐部とともに列福される187人の中のひとりとなる――。
学生時代、誰でも習う天正の少年使節ですが、当時のヨーロッパにおいて”日本ブーム”ともいうべき大ニュースとなったことや帰国後に待ち受けるそれぞれの運命、さらに日本にもいた女性の聖人、名前の残らないその他の多くの殉教者のことなど、学校では習わない歴史を勉強することができました。

日曜版はしばらくお休みとなりますが、土曜日の定例学習会は、次回は5月28日14時からを予定。お気軽にご参加ください。