2024年2月25日
四旬節第2主日  マルコ9:2~10

 毎年、四旬節の第2主日には、ご変容の箇所が朗読されます。この変容の箇所は8月6日の「主の変容」の祝日にも朗読されるもので、1年に必ず2回、わたしたちは変容の福音を耳にするのです。それだけ重要なメッセージが含まれているのです。エスドレロン平野の東部にぽつんと立っているタボル山がご変容の行われた山と言われています。今日でもタボル山の頂上にはご変容を記念する教会が建っています。その聖堂の内部には、4つの壁にモザイク画が飾られています。そこにはイエス様の4つの姿が描かれています。小羊の姿、ご聖体の姿、十字架の姿、復活の姿だったと思います。

 イエス様が十字架にかかって死ななければならないこと、しかし、3日目に復活することを弟子たちに話されましたが、弟子たちはこれを受けとめることができませんでした。それゆえ、3人の弟子、ペトロ、ヤコブ、ヨハネを連れて山に登りました。そして、そこで、人の子であるイエス様が「神の子」としての栄光、すなわち十字架の後に現れる復活の栄光の姿をお見せになったのです。その素晴らしさは、ペトロのことばに表れているように「もう、どこにも行きたくない、ここに留まるために家を建てましょう」と言わしめるほどでした。しかし、雲の中から響いた声は、「これはわたしの愛する子、これに聞き、従いなさい」という内容でした。このことばは、神様の救いの計画が十字架にあることを意味しており、イエス様は、十字架を負ってご自分の後に従いなさいと命じられています。

 このご変容の出来事の大切なメッセージは、次のことにあります。

イエス様は様々な姿でわたしたちの前におられる。
わたしたちは3人の弟子たちのようにイエス様の素晴らしい栄光の姿を垣間見ることがある。
しかし、わたしたちはイエス様の素晴らしさの全体をまだ知らない。
それゆえに、わたしたちはさらに前に進まなければならない。
イエス様が十字架を避けなかったように、わたしたちも自分の十字架を引き受けなければならない。
*マルコは特にイエス様の白さを強調しています。わたしたちの心の中にある闇、かげりを照らす光であるイエス様と今日新たに出会いましょう!

【祈り・わかちあいのヒント】
*わたしはイエス様との出会いによってどのように変わったでしょうか?
*わたしたちが「今のままでよい」と思っても、イエス様は一歩先へと進んで行こうとされるのでは?