「テレジア祭2016」開幕

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前日の雨模様から一転して青空のもどった9月25日、テレジア祭初日を迎えました。

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開幕講演は、「関町―幼きイエスの聖テレジア教会としての誕生前史を探る」と題して、行われました。
それは、聖テレジアの誕生と同じ年、1873(明治6)年の禁教の高札の撤去以来の東京における再宣教の歴史を、現在関町教会の周辺にある日本カトリック神学院とイエズス会、シャルトル聖パウロ修道女会、かつてこの地にあったカルメル会修道院の動向を中心に振り返るものとなりました。
また同時にそれは、関町教会が小教区となる以前、大きな戦争をはさんで神学校の聖堂につどっていた近隣住人の共同体がこの小教区の母体となったこと、神学生を支えるためにそれぞれの修道会がこの地に置かれていたことを知ることでもありました。

現在も関町教会で保管されている洗礼台帳の1冊目には、関口から関町へと拠点を移した当時の神学校長、パリ外国宣教会のカンドウ師や、後に広島教区初代司教となられた司祭叙階直後の野口由松師のサインも見つかりました。
見渡す限りの畑の中に神学校と修道院だけが建っていた頃から連綿と紡がれ、受け継がれてきた信仰の歴史、神学校・各修道会とのつながり、深い結びつきの中に今の私たちがいる、その実感を深めるひとときとなりました。

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また、聖堂とホールでは、信徒の皆さんによる絵画、和歌・俳句、キルトや染色、刺繍などの手工芸作品や、サマーキャンプで子どもたちが作った模型「あすの教会、ゆめの教会」などを展示。開幕講演の内容を含む年表や日本のカルメル会を紹介した図表も掲示されています。
期間中、多くの皆さまに足を運んでいただき、お楽しみいただけたらと思います。

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